【コラムNO.18】会社と個人の関係を再定義する時代】その3

【コラムNO.18】会社と個人の関係を再定義する時代】その3

毎週1度は必ずコラムを更新するぞ!
と思っていましたが・・・前回より16日経っています・・・

前回のコラムで
メンバーシップ型からジョブ型に移行するということが
良いかどうかわからない。
じゃあ、どうすれば良いの?ということで、私が今考えているのが、
「会社と個人の関係を調整する」ということです。
白黒つける、契約関係か、家族関係かではなく、
「会社と個人の相互支援関係」ではないかと思っています。
会社は個人のキャリア、生き方を支援すること
個人は自分のキャリア・生き方を作りながら会社の利益作りに貢献していくこと
この2つを会社の基本文化としていくことです。
と書いておりました。

そういえばと思い出したのですが、今から15年くらい前に私がモスフードサービスの
人事部に所属していたとき、当時の部長に提案書を提出しました。
細かいところは覚えていませんが、内容としては全ての社員を個人事業主にして、
それぞれと年間契約にすること、そういう自立した個人との協力体制を
作る組織にすることでモスはより強くなっていくのではないか?
またそういう契約形態は退職金の積み立てとか、保険などの費用が掛からなくなるため、
利益構造を大きく変えることができるのではないか?といった内容でした。
当時の部長は読んだ後、一言
「これは早いなぁ」と仰り話が終わりました。
若く血気盛んな?私は「早いからこそ良いんだ!」と憤っていたのを覚えています。

今思い返すと、結構良いこと言っていたんじゃないの?なんて思ったりもしますが、
実際行うとすると、相当大きな変革ですし、抵抗や個人個人の人生への影響、
教育体制や採用などなど、考えが足りない点が数多くありました。
また今思うと、この提案の問題点は
「ある一定の強さを持った人しか働くことができない」といった組織形態であったと
思います。この問題点はとても大きいと思いますが、またの機会にします。

さて「会社と個人の相互支援関係」を作っていくことを考えるときに、
乗り越えていく問題があります。
社員側としては
・エスカレーターに乗っているかのようなキャリア感を持ちがち
・自分のキャリアは会社が考えてくれているはずという無意識の依存
・会社に適した社内能力を高めてきたため、社外能力が育っていない能力形成
・他社や異業種との接触が少ない場合、社会や業界の変化に疎い
という状況が存在する可能性があります。

また管理職側は
・自分自身もキャリア感を持っていないため想像ができない
・自分の部下を、良い意味では「無理を言っても良い仲間」悪い意味では「自由に使って良いリソース」と思ってしまう
・部下の面倒を全て見なければいけないという無意識の義務感
・効率化や短期的視点のため、部下の能力が偏ってしまっている
・部下の視野を広げる機会を与えていない
という状況が存在する可能性があります。

皆さんいかがでしょうか?
組織を見渡してみていただけると嬉しいです。
こういった問題、壁を取り壊していくことが社員、管理職とも必要です。

今日はここまでです。
キャリアを扱うことについて書いてきましたが、
次回は「キャリアとインタラクショナルデザイン」のインタラクショナルデザインに
ついて書いていきます。
ここまでお読みいただきありがとうございます。

当社では以下のキャリア研修が提供可能です。

「管理職と個人の新しい関係性を構築するキャリアデザインファシリテーターセミナー」
「成長にこだわる20代キャリア研修」
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【コラムNO.17】「会社と個人の関係を再定義する時代」その2

【コラムNO.17】「会社と個人の関係を再定義する時代】その2

少し期間が空いてしまいました。
前回
「人生を丸抱えしてきた、ある意味ギュッと一心同体の関係だった組織と個人が、
ちょっと距離をおいていくことになっていきます。
この時、組織と個人の再定義が発生していくのです。」
このような文章を最後に書いておりました。この続きからです。

もう一度書きますと、私は今までの関係が悪だった、と思っていません。
私はこういった関係を持つ企業に救われた人間です。
過保護かもしれませんが、個人の人生を守る機能でしたし、
その代わりに企業が得ている忠誠は企業の強みになり得ていたのです。

しかしながら、もうすでに企業は個人の人生を守る力を持っていません。
ということは個人の忠誠を得る力も弱まります。
では「ジョブ型」への移行が良いのでしょうか。
企業によってはすでに始めていますし、良い場合もあるのではないかと思います。
「契約」のみの関係への移行です。
正直に申し上げれば、私はまだこの移行に答えを見いだせていません。

その移行が効果的になるにはその環境が全く整っていません。
大学教育はビジネスの即戦力として設計されていませんし、
ビジネススクールも補助的な役割に留まっているのが多いです。
法整備としても解雇などが今の状態だと難しいでしょう。

またグルーバルで考えると、これは日本がどうこうではなくなるものの、
文化的な受け入れやすさもあります。
日本人が集団主義的かどうかは、その通説に対しての批判もありますが、
古典的研究であるホフステッドの50を超える国や地域のIBM社員への国際調査を
行っています。その中で文化的価値の5次元を抽出しているのですが、
「不確実性の回避」という項目で日本は回避志向強から数えて7番目なのです。
これは日本の従業員が、長期雇用、キャリア・パターン、退職金、健康保険などを
重視するとなっています。
また日本を含む東洋文化に生きる個人の間では「相互協調的自己観」が優勢であると
言われています。

上記のことから、移行していく流れにあるようだが、
それが良い形かはわからないし、この5年から長ければ10年くらいは、
良い影響よりも悪い影響の方が出やすいのではないかと思っています。

じゃあ、どうすれば良いの?ということで、私が今考えているのが、
「会社と個人の関係を調整する」ということです。
白黒つける、契約関係か、家族関係かではなく、
「会社と個人の相互支援関係」ではないかと思っています。
会社は個人のキャリア、生き方を支援すること
個人は自分のキャリア・生き方を作りながら会社の利益作りに貢献していくこと
この2つを会社の基本文化としていくことです。
これには契約の自由度、正社員になったり、状況によって地域社員に移行したりなどが
必要になったりしますが、まずは基本的な文化として提案していっています。

今日はここまでです。
また次回続きを書いていきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございます。

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【コラムNO.16】「会社と個人の関係を再定義する時代」その1

【コラムNO.16】「会社と個人の関係を再定義する時代」その1

前回までのコラムで2つのエピソードを書きました。
この2つのエピソードを通して、私自身は共生していく組織というイメージと、
問題解決力を持つ組織が個人の人生を助けていくんだ、というイメージを
持ちました。
そして今はさらに、
共生していく組織と個人
問題解決力のある組織と個人
を作っていく支援をすることが重要なのではないかと思っています。

今度はこれからの社会や組織について書いてみたいと思います。
コロナショックを通して様々な変化が社会・組織・個人と起きていますが、
そのうちの一つに「働き方」ということが挙げられます。
この「働き方」「働かせ方」ということは実は随分前から組織テーマの一つでした。
私には5年くらい前から企業からの「キャリア研修」の依頼が多くなってきました。
これは単純に私がキャリア研修をやる人だ、という認知が営業の方に広まったということもあると
思いますが、それを踏まえてもキャリア研修の依頼や提案したいという話はだいぶ増えました。

コロナショックにより今までゆっくり起きていた変化が急激に大きく、不可逆的に起きています。
ワクチンが出来ることや社会的許容度が高まることで、コロナショックはインフルエンザと同様の
警戒レベルに遅かれ早かれ落ち着いてきます。
しかしながら、コロナショックが落ち着いていったとしても、この変化が元に戻ることはなく、
テレワークを実施するしないといった問題ではない変化が起きており、それは元には戻らないと思います。

日経ビジネスなどの記事でもメンバーシップ型からジョブ型へといった内容があります。
この変化をただの制度変更という見方をしてしまうと対処を誤ります。
この変化は制度変更だけの変化ではなく、会社と個人の関係を再定義する変化なのです。
メンバーシップ型雇用を年功序列や終身雇用という言葉ではなく、会社と個人の関係という枠で
表現してみると、会社による人生丸抱えをする安心感の提供と、個人による会社のために滅私奉公する
貢献の提供の契約でした。
個人の人生には色々なことが起き、浮き沈みが存在します。新卒は経験や知識が足りない状態が存在し、
また個人の家庭環境の中で頑張れる時期とそうでない時期も存在しています。
そういった人生の浮き沈みを組織に所属するメンバー全員で支えあい、関わり合いながら乗り越えていきます。
たとえば「ちょっとAさんはご家庭の事情があって残業できない状況があるんだ。Bさんフォローしてやってくれないか?」
などの言葉が上司から出る時があります。
また人事異動の際にも「Cさんはあと少しこいう経験すると能力がグッと上がるんじゃないかと思うんだよね。
今度の異動はCさんにここで頑張ってもらおう」などの会話を人事の方がしていることがあります。
これは会社という組織が個人の人生の心配をし、個人の成長を促す仕掛けを考えているわけです。
色々なことがあり浮き沈みのある人生を支えていくことを組織が提供しているのです。
それに対して個人としては、望まない異動もあれば望まない仕事もありながらも、組織が色々考えているんだ、
という信頼を元に異動などの指示にしたがっていくのです。

これには問題もあれば良い点もあります。
私はこういった組織だったからこそキャリアが救われた1人ですので、
とても感謝していますし、良い点を数多くあげることができます。

良い点があるとしても、この形を組織は今後とっていくことはできません。
個人の人生を丸抱えすることを組織が担えなくなってきています。
これからジョブ型へ移行していく企業は増えます。
そうでない企業も丸抱えはできなくなっていきます。
同時に丸抱えできないということは、今までの個人への価値提供はできないということです。
個人への提供能力が減っているのに、個人からの貢献は今まで通り期待するということが
可能でしょうか。
人生を丸抱えしてきた、ある意味ギュッと一心同体の関係だった組織と個人が、
ちょっと距離をおいていくことになっていきます。
この時、組織と個人の再定義が発生していくのです。

今日はここまでにします。
またこの続きは次回に。
ここまでお読みいただきありがとうございます。

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【コラムNO.15】「結局何がしたいんだ、という話ですが」その2

今更ですが、今日からコラムにナンバーをつけてみました。
つけてみるとまだ15話目なんですね。まだまだです。

前回のコラムではあるお店での出来事について書きました。
自分にとって良いなぁと思える店舗のことと、そこで自分が対応できないことへの
葛藤を感じたことを書きました。
今日はもう一つエピソードを書きたいと思います。

5年目で店長になったばかりの時です。
身内で介護が必要な状況が発生しました。店長になったばかりですし、
私としてはどうにか両立して働いていきたいと思いましたが、
毎日大変でとても続けていくことはできないと思うようになりました。
私は退職願いを上司に提出しましたが、
上司は「会社に所属するということはお前を守ってやれるということだ」と
言ってくださり、休職にし、また最大限の配慮をしてもらいました。
私はその時「会社って人を守れるんだなぁ」と強く思ったのを覚えています。
この経験をきっかけに将来人事部で働こうという希望が生まれました。

前回と今回の出来事が自分の良い組織イメージを作ってきたように思います。
もちろん仕事としてとても厳しい場面はいっぱいありましたが、
根底に人を守り、共に働いていくということが存在していることが大事であろうと思います。

コロナショックにおいて、組織は変革を否応なく求められます。
その変革が可能であるなら良い変革であると良いと思うのです。
組織が成長していき、成果を出していく時に、そこで働く人々が、
同時に幸せであること。その難しい両立ができる組織であること。
そのために自分ができることは何か?ということを考えた時に、
「キャリアとインタラクショナルデザイン」に行き着きました。

次回なぜこの二つが両立する組織を作るのかについて書いていきます。

このコラムを読んで少しでも興味をお持ちになった方は声を
おかけくださると嬉しいです。
Facebookページに転載しますので、ホームページまたはFacebookページにて
コメントをお寄せください。

【コラム】「結局何がしたいんだ、という話ですが」

3、4月から色々考え動いて発信してということをしてきましたが、
明日から9月というこのタイミングでまとめてみたいと思います。
ちょっと自分語りが入りますので、そういうのが嫌いな方は読み飛ばしてください。

結局「キャリアとインタラクショナルデザイン」をしたい!
ということに落ち着きました。
とはいえ状況はそれぞれ変わりますので、来年違うこといっている可能性もなくはないのですが・・・
なぜこの二つ?そもそも何?とかもあると思うのです。
この二つは次回書いてみたいと思います。
今日はもうちょっと根本的なところで何がしたいんだ話です。
(もう20年くらい過去の話をしますが、個人の話は色々と条件や状態を変更して
書いています)

私は大学を卒業して株式会社モスフードサービスに入社しました。
モスバーガーですね。
2年目社員の時、あるお店で勤務していた時のことです。
そこに2人の大学生がアルバイトがいました。
男性のAくん、女性のBさん
二人ともとっても真面目でした。そして二人ともちょっと、いや、だいぶ不器用でした。
Aくんはレジに立っていると、お客様が3人くらい並んでしまうとパニックになってしまい、
キレはじめます。
お客様に「もうちょっとゆっくり話してください!!」と大きな声になりはじめます。
そうすると社員が駆け寄って「Aくん、ちょっとこっちにこよう。ゆっくり深呼吸しよう。さあ、スーハー、さあスーハー」
とやります。そうすると段々とAくんは落ち着いてきて「もう大丈夫です」となってきます。
Bさんもやはりレジやハンバーガーを作ったりしていると、忙しくなってくると慌てはじめ、
段々と泣きはじめます。あるとき気付いたらレジでポロポロ涙を流しながら、レジを打ち続けているのです。
私は慌てて駆け寄って「ちょっとサラダを作ってくれるかな?ここ替わるよ。大丈夫大丈夫」と話し、彼女を
厨房の奥に連れていきます。彼女はやはり泣きながらサラダを作り続けます。
段々と落ち着いてくると「すいませんでした」と謝ってきますが私や他のメンバーも「いいよいいよ」と
応えます」
モスバーガーで働いていると色々なクレームを頂戴します。
だけど不思議なのですが、このお店でこの2人の状態へのクレームを受けたことがありません。
また他の社員もパートさんもアルバイトさんも、AさんBさんへの文句を誰も言いません。
2年目の私は言葉で表現することなどできませんでしたが、
今思い返すと「すごい空間だな」と思います。色々な子が色々な状況で働いていて、
運営上は問題が発生しているんだけど、それは誰かが誰かを責めるのではなく、
その状況をただ対処するということ。
これはそのお店だけではなく、お客様もそういう態度だったわけです。
それはモスバーガーというブランドだからかもしれませんし、そのお店がずっと作っていた雰囲気の
影響かもしれません。

理由はわかりませんが、私の原体験としては社会イメージの理想でした。
優しくて実際的で、みんなを活かす組織

もう一つ、私が思っていた事は「自分は何ができるだろう」でした。
彼や彼女のパニックの時に何をすれば良いのか、また彼や彼女をもっと良い状態になるように
何ができるかという事です。
これはこの後のお店を通してもずっと感じていました。
そういった課題感が、6年目28歳の時に産業カウンセラーを取ろうと思った理由の一つです。

もう一つ大きなエピソードがあるのですが、量が多くなりすぎたので、また次回続きを書きます。
なので、次回はこの続き、「キャリアとインタラクショナルデザイン」はその後になりそうです・・・

今私は「組織セラピスト養成講座」を全7回で開いております。
また10月4日にはブリーフセラピー協会の講座で「ブリーフコーチング・エキスパート資格(ビジネス)」で登壇いたします。
ご興味ある方は私へのご連絡、またはブリーフセラピー協会のホームページをご覧ください。

【お知らせ】ライフ・スイッチファシリテーター資格取得しました!

【お知らせ】ライフ・スイッチファシリテーター資格取得しました!

表題の資格を取得しました。

この資格は株式会社ワーク・ライフバランスが発行しています。

〈ライフ・スイッチとは〉〜株式会社ワーク・ライフバランス社ホームページより

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『ライフ・スイッチ』は、ワークとライフの両方向から「時間の有限性」を体感していただくことで、働き方改革への取り組み・理解度を深めるきっかけとなる、弊社オリジナルのシミュレーション型カードゲームです。

カードが示す年代・役割で人生のゴール実現に向けて試行錯誤するなかで、ダイバーシティ(多様性)への気づきを深めるとともに、お互いの「違い」を共有するために必要な”心理的安全性”の重要さにも気づくことができます。

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このゲームのオンラインでの実施資格を取得しました。これによって社員の方のキャリア感醸成に寄与できます。

ご希望の方や受講希望の方は弊社までご連絡ください

【お知らせ】新サービス「組織セラピー」始めました!

【お知らせ】新サービス「組織セラピー」始めました!

このサービスは「企業における専属カウンセラーサービス」です。

専属カウンセラーが行うセラピー内容として「組織セラピー」という名称を使っています。具体的には「人事部の相談役」+「面談代行」ということをオンラインやメールにて行います。

人事部の相談役とは、人事部の方が各種社員との対応をする時や様々なちょっとした判断をしたいときに、メールやオンラインでさっと相談できる役割のことです。

私は以前人事部・教育部に所属しておりました。その時から漠然と考えていたのですが、例えば経理業務で困ったことや知りたいことがあれば、自分でも調べますが、税理士さんに聞くことで専門的な判断を仰ぐことができます。また総務業務では社労士の方など。しかしながら人事部にはなんでも相談できる、という専門家が存在しないことが多いのではないでしょうか。企業によっては産業医の方や外部カウンセラー制度のカウンセラー、社内の志ある方が産業カウンセラーの資格を持って対応する、という状況ではないでしょうか。しかしながら私が多くの企業様とお話ししていますと、どうもうまく使いこなすことや、適時質問したり相談することができず、インターネット等を使ったり、担当者が自分で勉強したり情報を集めたりし、不安を持ちながらも対応している、という人事の方の話を多く聞きます。そういった組織の方への支援を行います。

もう一つは「面談代行」です。

外部カウンセラー制度などを使うと、例えば社員の方で困っている方、課題を抱えている方が面談することができます。その場合、専属の担当カウンセラーがいる場合と、適時対応できるカウンセラーが対応することがあります。どちらも一長一短だとは思いますが、私は「顔が見える」「あー連絡するとあの人がカウンセリングしてくれるんだ」という状況が良いのではないかと思います。

その考えから外部、ではなく専属というサービスにしています。

また実は人事部の方は上記のような問題を抱えた人以外の面談需要も企業には多く抱えています。

例えば、精神疾患による休職から復職後の定期的な継続面談、新入社員のフォロー面談、社員のキャリア面談、また退職時の面談などなど。結構色々な場面で、社員の方の話を聞いたり、相談を受けたり、またはアドバイスをしたりなどの業務が発生します。こういった面談を行う時間も多くの時間が費やされる、ということと、どう面談するのが良いのか?ということに疑問を持ちながら面談する方も多くいらっしゃいます。

そういった方々の代わりに面談をしたり、場合によっては社員のキャリア面談を行ったり、場合によってはコーチングをしてくれ、という要望に応えたりする役割です。またどう面談するのか不安だが、社内の人間でやりたい、という場合にはその面談担当の方のスーパーバイザーとして機能したり、面談の陪席をしフォローするということが可能です。

私は今までこのようなサービスを想定していましたし、ホームページにも記載している通り、要望を頂けば対応するということをしていましたが、リソースの問題で、あまりサービスとして大きく伝えることはできませんでした。

しかしながら今回オンラインが一般的になってきたことによって、リソースを有効活用することができるようになったためサービス提供を発表させていただいております。

自分の強みがどういうところにあるか、ということを考えますと、カウンセラーの国家資格(ちょっと乱暴な表現ですが)である公認心理師を持っていて、認定コーチの資格、またやはり国家資格のキャリアコンサルタントの資格を持っていることは企業における相談業務の多くをカバーできるものであろうと思います。そういった強みを活かしながらこのコロナショック時代の企業の支援を行いたいと思っています。

今後は仲間もつのり、支援の量を増やしたいと思いますが、今回は私が担当させていただきたいと思っております。

もしこちらをお読みの方でご興味を持っていただけた方がいらっしゃいましたら、ホームページの問合せまでメールを頂けませんでしょうか。

企業の成長をより高めるための社員の方々へのケアをご支援できれば嬉しいです。

【コラム】カウンセリングを学んでもらう方法

【コラム】カウンセリングを学んでもらう方法

先日「本物のカウンセリング」の必要性について書きました。もうそろそろこのレベルのコミュニケーションを取れる人が増えていくときなのではないか、また増やせないとしても、何か仕組みで対応できないか、というのが私の考え方です。

仕組みについては今、何人か素晴らしい取り組みをしている人と話をさせていただいて、こういう仕組みならやれるかも、ということを考えています。これについてはもう少し具体的になってきたら、こちらに書いていきます。

もう一つずっと考えていることの一つが、「本物のカウンセリング」を学ぶ、ということなのですが、それは例えば大学院を卒業し、臨床心理士や公認心理師をとることが必要か、というとそういうことではないし、難しい専門書を全員が何冊も読んでいなければいけない、ということではありません。

そうではなくて、管理職の方々が現場で人材育成としてのコーチングと問題解決、メンタルケアとしてのカウンセリングをできるように、しかも何年もかけて学ぶことではなくて遅くとも半年くらいで学べて実践できている状態を如何に作るか、ということが重要だと思います。そうしなければ管理職の方々全体の当たり前の能力の向上はできないだろうと思うのです。

難しいことを如何に簡単に伝えるかは当たり前で、如何に簡単にできるようになるか、ということへの取り組みが大事だと思っています。ブリーフセラピー協会の千葉支部で支部長をやらせていただいているのですが、そこで先日ロジカルシンキングを簡単に講義をし練習しました。基本的なロジカルシンキングの練習をすることでクライアントの話を聞くときの頭に働きを強化できるのではないかと考えたからですが、ただまだ試行錯誤中しながら色々やっているところです。

簡単にできるようになるための準備が簡単じゃない、ということが問題です・・・

6月終わりから7月初めにはブリーフセラピーを学ぶ私なりのやり方を提示できるようにします。ご興味があればお声がけください。

 

【コラム】本物のカウンセリング

【コラム】本物のカウンセリング

私は30代前半にコーチングを学び、資格を取りました。それと前後して研修講師という仕事を始め、人材育成を本業とするようになりました。コーチングを研修でもお伝えしていますし、実際に個人向けにコーチングもしてきました。コーチングを世の中の方が、特に管理職が使えるようになることはとても大事なことで、その研修をやることは必要かつ重要で、自分にとってもやりがいのあることでした。

40歳になる頃段々と疑問が湧いてきました。自分は人材育成をしている、それは働いている方がより成果を出せるように、また成果を出せる組織を作るためにやっているわけです。ただよく考えると、働く人の中には成果を出しづらい方、また「今は」成果を出すことが難しい方も存在する。そういった方々に自分は全くアプローチできていないのではないか?ということです。

コーチングは色々な考えがありますから、私の言うコーチングが正しいわけではないですが、基本的には「もっと頑張れるようになる」「もっとよりよく生きる」ためのツールだと思っています。そのツールはいわゆる健常な状態の方向けです。例えばうつ病で休職した方の復職時のミーティングで管理職がコーチングを使うのは中々危険です。コーチングのスキルの一つ「傾聴」は使えるではないかと思う方もいるかもしれませんが、私自身はコーチングの傾聴とカウンセリングの傾聴は違うものだと思います。コーチングは「成果を出す、成長をする、させる」ための傾聴でカウンセリングは「問題解決+流派によっては成長をさせる」傾聴です。

さてコーチングとカウンセリングは似て非なるものですが、今まで私は管理職はカウンセリングを学ばなくてもコーチングの傾聴のうち「ただ聴く」ということや「2対8で部下の話を多くできるようにする」ことだけでもできれば十分で、管理職はカウンセリングではなく、「カウンセリング力」を身につければ良いのではないかと思っていました。

ただこの今の状態を踏まえていくと、もう管理職の方々にも本格的なカウンセリングができる力を身につけてもらったほうが良いのではないかと思うのです。特にテレワークの特徴の一つは「言葉のやりとりの重要性」です。その言葉を扱うプロになっていく必要が出てきたのではないかと思います。もちろん先日記載したコラムにも書きましたが、全員がカウンセリングができなければいけないとは思っておらず、そのレベルでできる人を増やす、ということと、それが不得意な人はツールを使うことで、補助輪をつけて近い効果を出せるように工夫をしたいと思います。

カウンセリング力から本物のカウンセリングへ、が必要だと思うのです。

【コラム】メンタルヘルスというテーマを選んだ理由

【コラム】メンタルヘルスというテーマを選んだ理由

先日5月28日の9時半から1時間、講演をさせいただきました。

このなんじゃ祭とは何かというと、リ・カレント株式会社が企画したイベントのタイトルです。私はその3日間に渡るイベントの中の1時間を頂戴し、お話しさせていただく機会を頂きました。

私のテーマは「メンタルヘルス」

ただ実はメンタルヘルスというテーマで無料セミナーを開くと、あまり人気がないのです。なので私としても「どれくらい聞きに来てくれんだろう…僕の講演だけ目立って受講数が少なかったら辛いなぁ」など考えていたのですが、営業の方が頑張ってくれて当日は多くの方に聞いてもらうことができました。質問も多く、残り時間でどんどん答えていきましたが、その質問一つ一つも現場で頑張っているからこその質問で、とても価値のある内容ばかりでした。

今回の講演を依頼をしていただいて、テーマを決定するまでに、色々迷いました。この後の売り上げにつながりやすいテーマが良いかな?流行りのテーマにした方が良いかな?などなど。メンタルヘルスというテーマではあまり次につながりづらいし、企業が研修を依頼するより産業医の方に社内講演をしてもらうなどに落ち着いたら…などなど。ぐちゃぐちゃ考えていました。

これはまたどこかで書きたいのですが、5月に3週間に渡って「シナリオプランニングブートキャンプ」というワークショップに参加していました。そこで色々と考えていく中で、今自分が本当に提供したいことや、どうにかしたいことって何だ?という問をしていく中で、「このコロナの影響で必ず起きるだろうメンタルヘルス問題を最小限に抑えるための動きをしたい」と思うようになりました。

ぐちゃぐちゃ考えていたものの、その中で売り上げにつなげるのは繋げ方の問題で別に考えよう、そうではなくまずは本当に大事なことを伝えよう、と思うようになりました。

今回どこまで伝わったのかはわかりませんが、私としては時間の中で話せることは話しました。

あ、あととても面白い取り組みも共有しました。キーワードは「トライアングル」これはまたどこかで書きます。