【コラム】「モチベーションを上げるには?は悪循環」
おはようございます。
先日あるお客様から「このコロナの現状の中、メンバーのモチベーションの上げ方がわからない。どうしたら良いか?」というご質問をいただきました。
私の返答は「うーん、まあ普通は上がらないですよねー」でした。
もちろんすごい人はいっぱいいて、このような時期にさっと動けたり、新しいことを考えることが出来たり、という方々。ただこういう方にはフォローはいらないわけです。放っておいてもこの方々は自分でどんどん動いていけるし、精神的にも大丈夫なわけです。
大事なのは「そうではない普通の人たち」をどうするかなんです。
普通の人たちはこのような世界的な問題が発生していて、これからどうなるかわからない、経済も不安、自粛など生活が制限される…
こんな時「こんな時こそ元気になってくーー!!」なんて怖くないですか?(元気になる人ごめんなさい。そういう人は「すごい!人です」)そうじゃなく、普通は落ち込むし、元気もなくなるし、不安は消えないしとなるんです。私たちセラピストはこうやってノーマライズをします。なのでこういった時に「もっと元気になろうよー」ということは異常なことをやらせようとしていることになります。
繰り返しますが、「もっと元気になろうよー」と言われて元気になる人もいるので、全部が全部上記の考え方が良いという気はありません。書きたいのは「元気じゃないということが当たり前」となることです。
ノーマライズからスタートし「元気じゃないのが当たり前。だから今あまりモチベーションなんか上がらなくて当然、しょうがないよ。それよりもそんな状況で落ち込むのが当たり前で、人によっては病気になったり、動けなくなるほどだるさを感じる人もいるのに、今こうやって私と話が出来ているという状態を維持するのはどうやって工夫しているの?」その中の解決を見つけていく、なんて方法が良いのではないかと思います。これはブリーフセラピーの技法を使っています。
ちょっと横道にそれますが、私はセラピスト養成を担ってやらせていただいているのですが、このノーマライズ+例外探し・解決の探索ということをしないで、単純に「できていることない?」「工夫していることは?」などとしてしまうケースがあり、そうすると「解決」や「ポジティブ」の押し付けになってしまうので要注意だなぁと思います。
「モチベーションをあげる」ではなく「モチベーションが上がらないのが当然の中出来ていることを探す」ことが大事なのではないかと思うのです